短期前払費用について⑤>では、「長期」前払費用について書きました。

今回は、<短期前払費用について①>において特例が適用できる条件にあげていながら、これまで触れてこなかった条件⑤の「その費用が収益の計上と対応させる必要がないものであること」について書いてみたいと思います。

クライアントの方からこのような質問を受けました。

Q:「前払いしている賃借料(家賃)の又貸しをしているのですが、問題ないでしょうか」。

A:又貸し部分の前払賃借料は、当期の損金になりません。又貸し部分の前払賃借料は、その収益である賃借料と対応させるべき費用に該当しますので、その収益を計上する事業年度の損金に計上することになります。

つまり、5つの条件のうち⑤をにより特例が適用できないということです。

6回に分けて書きましたが、前払費用1つでも奥が深いですね。

短期前払費用についてシリーズ おしまい。


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昨日は倉敷市方面での仕事でした。

食べた昼食はこちら。
P1000082.jpg
天婦羅、刺身、煮物、焼き物とすべてがそろったランチでとてもおいしかったです。

最近、水島方面をうろうろしていますが、いろんなお店の発見があります。

板前割烹「くにとみ」
倉敷市水島南瑞穂町8-24


短期前払費用について④>で、「短期」にスポットをあてて書きました。

そこで今回は、逆に「長期」の場合どうなるかについて書いてみます。

例えば、3月決算法人が3月に5年分の保険料を前払いしたような場合はどうなるでしょうか。

2通り考えられます。

A)1年分が損金に算入され、4年分が損益計算から除外される(貸借対照表に計上)。

B)3月分のみが損金算入され、4年と11ヶ月分が損益計算から除外される(貸借対照表に計上)。

答えはBです。

なぜならこの特例は、1年以内の前払費用分なら損金算入を認めるというものではなく、企業会計上の短期の前払費用なら支出時に損金算入を認めるというものだからです。

また、3月決算法人が当期の1月に当期の2月分から翌事業年度の賃借料として14ヶ月分を支払ったような場合にもこの特例の適用はありません。

ここでいう1年を超えるかどうかの判定は事業年度の末日に行うのではなく、支払った日を基準日として行うことになるためです。

ただし例外として、長期前払費用でも自賠責保険料(強制加入)は保険期間が最長3年ですが、継続して支出時に損金に計上する経理処理も認められています。

(<短期前払費用について⑥>へつづく・・・)


短期前払費用について③>で、前払費用と前渡金について書きました。

今回は「短期」の部分にスポットをあててみます。

短期前払い費用の短期とは、前払費用のうちその支払った日から1年以内に提供を受ける役務にかかわるものと考えられます。

そこで「1年以内」の考え方が問題になります。

例えば、3月決算法人が3月31日に4月1日から翌年の3月31日までの地代家賃を支払った場合、厳密にいうと1年を超えてしまうので、要件を満たさないことになります。

しかし、地代家賃は通常翌月分を当月に支払う慣習がありますし、また、1年を超える期間は非常にわずかで短期前払費用の特例を適用しても税務上弊害がほとんど生じないため、支払った日に全額損金算入できるものと考えられています。

但し、3月に5月1日から1年分の地代家賃等を支払った場合は、特例は適用できませんのでご注意を!

(<短期前払費用について⑤>へつづく)


今週は急に暑くなってきましたね~。

節電のためエアコンの設定温度は○○度以上で、と言いますが正直厳しいです。

エアコンの性能もあるかもしれませんが、○○度だとやっぱり暑い。

あとはクールビズについて。

昨日は、初対面の方とお会いさせていただきましたが、どのような服装でお伺いするか少し迷いました。

一応ネクタイをして、かつスーツの上着着用していきましたが・・・暑い・・・

先方の社長さんは半袖のノーネクタイでしたので、次回からは少しラフな格好にしようかと思います。

今年の夏は相当暑くなりそうですね


短期前払費用について②>で、短期前払費用が適用される具体例等について書きました。

今回は、短期(1年以内)の費用の前払いだったら全部OKでは?という勘違いしやすく、実際にクライアントの方から過去に頂いたお問い合わせについて書いてみます。

それは、前払費用ではないもの、つまり「前渡金には適用されない」ということです。

そもそも前払費用は、一定の契約に基づき継続的に役務の提供を受けるために支出される費用でなければならず、それにはサービスの等質性・等量性が要求されます。
(地代家賃、保険料、利息など)

一方、契約形態にもよりますが、新聞や雑誌の広告掲載料、TVCM放映料等の前払いは、一般的に一定の時期に特定の役務の提供を受けるためにあらかじめ支払ったもので、一定の契約に基づき継続的に役務の提供を受けるものではありませんので、前払費用ではなく前渡金と考えられます。

前払いの給与や税理士の前払い顧問料も、役務提供が等量・等質ではないので前渡金と考えられます。

前払費用と前渡金、間違えやすいので注意しましょう。

(<短期前払費用について④>へつづく・・・)


短期前払費用について①>で、短期の前払費用は全額支出時に損金算入できることを書きました。

主に決算対策として考えられますが、この規定を適用するものには以下のようなものが考えられます。

家賃、地代、借入金利子、手形売却損、損害保険料、生命保険料、信用保証料、雑誌購読料、諸会費、各種賃借料など。

また、短期前払費用を損金に算入するためには、現実に支払う必要があります。

支払いは、現金の他、小切手、支払手形、受取手形の裏書譲渡による支払いでも構いません。

現金の支払いが大きいと資金が流出しますので、キャッシュフローを考えて支払方法の選択は検討が必要かもしれません。

(<短期前払費用について③>へつづく・・・)